入力してはいけない情報の一覧
このひな形でできること
生成AIに入力する情報を3つの区分で一覧にし、例・判断の目安・理由をそろえて、現場で迷わず判断できるようにします。
ガイド「生成AIの利用ルールの作り方(ひな形つき)」の④「入力してはいけない情報」で紹介している3段階の考え方を、表の形にしたExcelのファイルです。利用ルールの別紙1(入力情報の区分一覧)としてそのまま使えます。社内の資料をAIで探せるようにする仕組み(RAG)に、どの資料を対象にするかを決めるときの手がかりにもなります。
使い方
① 区分の意味をそろえます。 「使い方」のシートで、3つの区分の意味を確かめます。
- 入力してよい: 会社が承認したツールであれば、条件なしで入力してよい情報
- 条件付き: 決めた条件(承認済みツールに限る、加工してから、担当部署の確認を得てから など)を満たせば入力してよい情報
- 入力しない: どのツールにも入力しない情報
② 社内の情報の種類を書き出します。 「一覧」のシートに、部署ごとに扱っている情報の種類を足していきます。最初から細かくせず、10〜20行程度で始めると進めやすくなります。
③ 区分・例・判断の目安・理由を書きます。 区分は入力規則の一覧から選びます。「判断の目安」には、現場の人がその場で確かめられる問い(例:個人の名前が含まれていないか)を書きます。「理由」には、法令・契約・社内規程のどれに関わるかを書いておくと、見直しのときに役立ちます。
④ 関係する規程・契約を照らし合わせます。 個人情報保護の規程、秘密情報の管理規程、取引先との秘密保持契約と食い違いがないかを確かめます。
⑤ 周知して、質問を一覧に足します。 利用ルールと一緒に社内に示し、寄せられた質問や迷った例を行として足していきます。
⑥ 見直します。 承認済みツールの設定や規約が変わったとき、新しい業務で使い始めるときなどに、区分を見直します。
中身(見出し)
| シート | 内容 |
|---|---|
| 使い方 | 3つの区分の意味、記入のしかた、色の凡例、見直しの目安 |
| 一覧 | 番号、情報の種類、区分(入力規則で選択)、例、判断の目安、理由・関係する規程、条件付きの場合の条件、担当部署、最終見直し日 |
一覧のシートには、区分ごとの書き方の例として、次のような行を入れています(自社に合わせて直してお使いください)。
- 入力してよい: 公開済みの自社の案内文、一般的な文章の言い回しの相談、個人や取引先を含まない社内の手順の整理
- 条件付き: 社内会議のメモ(参加者の名前などを除き、承認済みツールで扱う)、社内規程や業務マニュアル(承認済みツールに限る)、個人が特定できないように加工した集計
- 入力しない: お客様・取引先の個人情報、秘密保持契約で預かった他社の情報、未公表の決算・M&A・人事・価格の情報、パスワードやアクセスキーなどの認証情報
記入例
架空の会社「株式会社〇〇」の営業部が、1行を書き足す場合の例です。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 情報の種類 | 見積書の下書き |
| 区分 | 条件付き |
| 例 | 過去の見積書をもとにした、新しい見積もりの文章の下書き |
| 判断の目安 | お客様名・担当者名・未公表の価格を除いているか。承認済みツールか |
| 理由・関係する規程 | 価格は営業上の秘密情報にあたるため(秘密情報管理規程) |
| 条件 | 会社名と個人名を「A社」「担当者」に置き換え、承認済みツールで扱う |
| 担当部署 | 営業部・管理部 |
使うときの注意
- 自社の規程・契約に合わせて直してください。 一覧の例は一般的なものです。自社の秘密情報の分類や、取引先との秘密保持契約の内容によって、区分が変わることがあります。
- 法令に関わる判断は専門家に確かめてください。 個人情報保護委員会は、個人情報を含む指示文を生成AIサービスに入力する場合、利用目的の範囲内かを確かめることなどを注意喚起しています。個人情報や業界ごとの規制に関わる判断は、弁護士などの専門家に確かめていただくと安心です。
- ツールの設定によって区分が変わります。 入力内容が学習に使われない設定か、保存の期間はどのくらいか、管理者が利用状況を確かめられるかによって、「条件付き」にできる範囲が変わります。承認済みツールの一覧(利用ルールの別紙2)と合わせて見直してください。
- 社内の資料をAIで探せるようにする場合は、権限も確かめてください。 元の資料の閲覧権限が答えにも引き継がれるかを確かめ、機密性の高い資料は最初は対象から外す方法もあります。
- このひな形は参考のための資料で、法的な助言や、監査・認証に代わるものではありません。
よくあるご質問
Q「条件付き」はどのような場合に使いますか?
A会社が承認したツールに限る、個人が特定できないように加工してから入力する、担当部署の確認を得る、といった条件を満たせば入力してよい情報に使います。条件は「判断の目安」の列に具体的に書いておくと、人による判断の違いが減ります。
Q一覧に載っていない情報を扱うときはどうすればよいですか?
A迷ったときは入力せず、利用ルールで決めた相談窓口に確かめる運用にすると安心です。寄せられた質問は一覧に行として足していくと、一覧が実態に合ったものになっていきます。