LEGAL REFERENCES
関連する法令・判例・指針
記事・用語集・ひな形・国内外の動きに関わる法令・判例・公的な指針を、参考情報として36件掲載しています。表記の決まり(凡例)と、それぞれに触れているページの一覧です。
ご利用にあたって
掲載している内容は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の事案に対する法的な助言ではありません。法令の適用や判例の評価は事案によって異なります。実際のご判断にあたっては、弁護士などの専門家にご相談ください。
凡例
基準日
法令は2026年10月26日時点の内容です。その後の法改正で、条の番号や内容が変わることがあります。
法令の表記
- 法令は、正式な名称と法令番号で示し、e-Gov 法令検索(デジタル庁)へのリンクを付けます。
- 条文は「第27条」「第30条の4」のように示し、項・号は「第2条第5項」「第2条第1項第1号」のように示します。( )内は条文の見出しです。
- 名称の長い法令は、次の略称を使います。
- AI推進法
- 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和7年法律第53号)
- 個人情報保護法
- 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)
- 不正アクセス禁止法
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第128号)
指針・海外の法令の表記
- 公的な指針・ガイドライン・計画は、発行元・名前・版(または決定の日)で示し、発行元の公式ページへのリンクを付けます。守ることを法律で義務づけられていないものも含みます。
- 海外の法令は、法令の単位で要点を示し、公式の条文(英語)へのリンクを付けます。
判例の表記
- 判例は、裁判所・年月日(元号と西暦)・判決または決定の別・通称を示し、事件番号と裁判所ウェブサイトへのリンクを付けます。
- 判例の射程(どこまで当てはまるか)は、事案の事実関係によって異なります。
要旨について
要旨は、編集部が内容を平易にまとめたもので、全文ではありません。正確な内容はリンク先でご確認ください。掲載は編集方針にもとづき、一次情報で確かめたものに限っています。
国内の法令
人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(以下「AI推進法」)
令和7年法律第53号 e-Gov 法令検索で開く
第3条(基本理念)
AIの研究開発と活用を進めるうえでの基本理念を定めています。不正な目的や不適切な方法で行われると、犯罪への利用、個人情報の漏えい、著作権の侵害などを助長するおそれがあるため、過程の透明性の確保などの施策を講じるとしています(第4項)。
- 記事AI法と企業の対応:罰則のない法律で何をすべきか
- 国内外の動き国内の動き
- 用語AI法(AI推進法)
第7条(活用事業者の責務)
AIを事業活動で活用しようとする者(活用事業者)は、AIの活用による事業活動の効率化・高度化や新産業の創出に努めるとともに、国と地方公共団体が行う施策に協力しなければならないとしています。
- 記事AI法と企業の対応:罰則のない法律で何をすべきか
- 国内外の動き国内の動き
- 用語AI法(AI推進法)
第13条(適正性の確保)
国は、AIの研究開発と活用の適正な実施を図るため、国際的な規範の趣旨に沿った指針の整備などの施策を講じるとしています。
第16条(調査研究等)
国は、AIの動向の情報を集め、不正な目的や不適切な方法による研究開発・活用で権利利益の侵害が生じた事案を分析して対策を検討し、その結果にもとづいて、事業者などへの指導・助言・情報の提供などを行うとしています。
第18条
政府は、AIの研究開発と活用の推進に関する基本的な計画(人工知能基本計画)を定めます。計画の案は人工知能戦略本部が作成し、閣議の決定を経て公表されます。
個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」)
平成15年法律第57号 e-Gov 法令検索で開く
第2条第5項(定義)
仮名加工情報を、氏名などの記述の一部や個人識別符号を削除する(復元できない方法で置き換えることを含みます)などの措置をして、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別できないように加工した、個人に関する情報と定めています。
- 用語仮名加工情報
第17条(利用目的の特定)
個人情報を取り扱うときは、利用の目的をできる限り特定しなければなりません。利用目的を変更できるのは、変更前の目的と関連性があると合理的に認められる範囲までです。
第18条(利用目的による制限)
あらかじめ本人の同意を得ないで、特定した利用目的の達成に必要な範囲の外で個人情報を取り扱ってはなりません。法令にもとづく場合など、例外も定められています。
第20条(適正な取得)
偽りその他不正の手段で個人情報を取得してはなりません。病歴など、不当な差別や偏見が生じないよう取扱いに配慮が要る「要配慮個人情報」は、法令にもとづく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで取得してはならないとしています(第2項)。
第23条(安全管理措置)
個人情報取扱事業者は、取り扱う個人データの漏えい・滅失・毀損の防止その他の安全管理のために、必要かつ適切な措置を講じなければなりません。
第25条(委託先の監督)
個人データの取扱いの全部または一部を委託する場合は、委託を受けた者において個人データの安全管理が図られるよう、委託先に対して必要かつ適切な監督を行わなければなりません。
第26条(漏えい等の報告等)
個人データの漏えいなどで、個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして規則で定める事態が生じたときは、個人情報保護委員会への報告と、本人への通知が求められます。委託を受けた事業者は、委託元への通知で足りる場合があります。
- 用語データ漏えい
第27条(第三者提供の制限)
法令にもとづく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはなりません。委託に伴って個人データを渡す場合などは、ここでいう第三者に当たらないとされています(第5項)。
第41条(仮名加工情報の作成等)
仮名加工情報を作るときは、個人情報保護委員会規則の基準に従って加工し、削除した情報などの安全管理の措置を講じます。仮名加工情報は、特定した利用目的の範囲で取り扱い、法令にもとづく場合などを除いて第三者に提供してはならず、本人を識別するために他の情報と照合してはなりません。
- 用語仮名加工情報
第43条(匿名加工情報の作成等)
匿名加工情報を作るときは、個人情報保護委員会規則の基準に従って加工し、含まれる情報の項目を公表します。第三者に提供するときは、項目と提供の方法を公表し、匿名加工情報であることを相手に明示します。本人を識別するために他の情報と照合してはなりません。
- 用語匿名加工情報
著作権法
昭和45年法律第48号 e-Gov 法令検索で開く
第2条第1項第1号(定義)
著作物を、思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものと定めています。AIで作ったものが著作物に当たるかを考えるときの出発点になる規定です。
第30条の4(著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用)
情報解析(大量の情報から要素を抽出し、比較・分類などの解析を行うこと)の用に供する場合など、著作物に表現された思想や感情を享受することを目的としない場合は、必要と認められる限度で、方法を問わず著作物を利用できます。ただし、著作物の種類・用途や利用の態様に照らして、著作権者の利益を不当に害する場合は除かれます。
不正競争防止法
平成5年法律第47号 e-Gov 法令検索で開く
第2条第6項(定義)
営業秘密を、秘密として管理されている生産方法・販売方法その他の事業活動に有用な技術上・営業上の情報で、公然と知られていないものと定めています。
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(以下「不正アクセス禁止法」)
平成11年法律第128号 e-Gov 法令検索で開く
職業安定法
昭和22年法律第141号 e-Gov 法令検索で開く
第5条の5(求職者等の個人情報の取扱い)
求人者や労働者の募集を行う者などは、業務の目的の達成に必要な範囲で、目的を明らかにして求職者などの個人情報を集め、その目的の範囲で保管・使用しなければなりません。本人の同意がある場合など、正当な事由がある場合は除かれます。
公的な指針・計画
総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン」(第1.2版(2026年3月31日))
AIを安全・安心に活用するため、AIの開発・提供・利用に関わる事業者が取り組む事項をまとめた指針です。事業者を「AI開発者」「AI提供者」「AI利用者」に分けて示しています。拘束力のない文書で、状況の変化に応じて更新されています。
人工知能戦略本部「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」(2025年12月19日決定)
AI推進法にもとづいて設けられた人工知能戦略本部が決定した、AIの研究開発と活用を適正に進めるための指針です。内閣府のページでは、関係する府省庁のガイドラインや国際的な規範もあわせて案内しています。
文化庁(文化審議会著作権分科会法制度小委員会)「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)
いまの著作権法をAIにどう当てはめるかについて、AIの開発・学習の段階と、生成・利用の段階に分けて考え方を整理したものです。
文化庁「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」(2024年7月31日)
「AIと著作権に関する考え方について」をもとに、AIに関わる事業者が著作権の観点から確かめたい点をまとめた資料です。
個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(2023年6月2日)
生成AIサービスを使うときの個人情報の扱いの注意点です。事業者には、個人情報を含む指示の入力が利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確かめることや、入力した個人データをサービスの提供者が機械学習に使わないことなどを確かめることを求めています。
個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(平成28年11月(令和8年6月一部改正))
個人情報保護法について、事業者が守る事項の解釈と具体例を示したガイドラインです。本人から得た情報から行動や関心などを分析する場合は、本人が予測・想定できる程度に利用目的を特定する必要があるとしています。
経済産業省・独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「デジタルスキル標準」(ver.2.0(2026年4月))
すべてのビジネスパーソンが身につけたい知識やスキルを示す「DXリテラシー標準」と、DXを推進する人材の役割と習得すべきスキルを示す「DX推進スキル標準」からなる指針です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」(第4.0版(2026年3月))
中小企業の経営者と実務の担当者が、情報セキュリティ対策を進めるための手順と考え方をまとめたガイドラインです。付録に、自社の対策の状況を確かめる自己診断の様式などがあります。
- 用語脆弱性
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)「AIセーフティに関するレッドチーミング手法ガイド」(第1.10版(2025年3月31日))
AIを使ったシステムに対して、攻撃者の視点から対策の有効性を確かめる「レッドチーミング」の進め方をまとめたガイドです。RAG を組み込んだシステムで行う例も説明しています。
総務省「AIのセキュリティ確保のための技術的対策に係るガイドライン」(2026年3月27日)
AIに不正な出力をさせる攻撃や、AIを組み込んだシステムを止める攻撃などへの技術的な対策をまとめたガイドラインです。
経済産業省「デジタルガバナンス・コード3.0 ~DX経営による企業価値向上に向けて~」(2024年9月19日)
企業のDXの推進に向けて、経営者に求められる対応をまとめたものです。全体像を「DX経営に求められる3つの視点・5つの柱」として整理しており、DX認定の基準にもなっています。
厚生労働省「採用選考時の基本的な考え方・公正な採用選考の基本」
応募者の基本的人権を尊重し、職務の遂行に必要な適性・能力にもとづく基準で採用選考を行うことを基本としています。本籍地や家族の職業など本人に責任のない事項や、宗教・支持政党など思想・信条に関わる事項は、採用の基準にしないこととしています。
内閣府(人工知能戦略本部)「人工知能基本計画」(2026年7月14日閣議決定(初回は2025年12月23日))
AI推進法第18条にもとづいて政府が定める、AIの研究開発と活用の推進に関する基本的な計画です。施策の基本的な方針と、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策を示しています。
海外の法令
欧州連合(EU)「AI法(Regulation (EU) 2024/1689)」(2024年8月1日発効。2026年7月27日発効の改正(Regulation (EU) 2026/1744)を含む)
EUの域内で提供・利用されるAIを、リスクの大きさに応じて規律する法律です。禁止されるAIの使い方(職場での感情認識など)、高リスクAI(附属書Ⅲの雇用・教育などの分野)の義務、生成AIの出力の表示などの透明性の義務(第50条)を定めています。高リスクAIの義務は、2026年の改正で、附属書Ⅲの分野は2027年12月2日、附属書Ⅰの製品の安全部品は2028年8月2日からとされました。EUの顧客に向けてAIを含む製品やサービスを提供する日本の会社も、対象になることがあります。
判例
知的財産高等裁判所 令和7年(2025年)1月30日 判決(AIを発明者とする特許出願の事件)
AIを発明者として記載した特許出願について、発明者の氏名の欄に自然人の氏名を記載する補正の命令に従わなかったとして出願を却下した特許庁の処分を、適法と判断しました。特許法の「発明」は自然人がしたものに限られ、AIは発明者になれないとしています(原審は東京地方裁判所令和5年(行ウ)第5001号)。
令和6年(行コ)第10006号 裁判所ウェブサイトで開く
- 国内外の動き国内の動き
国内外の動き / 用語集(法令・指針) / ガイドの一覧